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Road to 3DCG

Blender | ミラー表示がうまくいかないときの対処法

2014-05-25

ミラーモディファイアで左右対称にしたはずなのに位置がずれる・結合部に隙間が開く・変な形になるなど、うまくいかないときの対処法。

対象図形にならないとき

ミラーモディファイアはオブジェクトの原点(Origin)を中心軸として鏡像が作られる。Originは常にオブジェクトの中心にあるわけではなく移動可能なものなので、中心軸にしたいポジションからOriginがずれてしまっていると正しい対象図形にならない。下図は、画面の中心線で鏡像を作りたかったのにOriginがずれていたところ。

(Originを好きなところに置けば3D空間のどこにでも鏡像を作れるけど、慣れてないうちは画面の中心線を基準にするとわかりやすいと思う)

Originを画面中心に合わせるには、Shift+S→Cursor to Centerでカーソルを画面中心に移動してから(オブジェクトモードでもエディットモードでも可能)、Shift+Ctrl+Alt+C→Origin to 3D CursorでOriginをカーソル位置に移動する(こっちはオブジェクトモードでしか実行できない)。

また、エディットモードでなくオブジェクトモードでオブジェクトを移動・変形すると座標が複雑になってしまうので、オブジェクトモードでCtrl+A→Location & Scaleなどを実行して変形を確定しておく。

結合部が変な形状になるとき

対象図形にはなったけど中央にベビーカステラみたいな盛り上がりができてしまったり、開口部が猫の口元みたいになってしまう場合。

たいていモディファイアの順番が原因だったりする。SubsurfモディファイアなどよりもMirrorモディファイアの順番を上にする。(オブジェクトモード・エディットモードどちらでも操作可)

ミラーモディファイアのオプションなど

  • ミラーモディファイアのOptions→Mergeをチェックしてあると中心軸にある頂点を結合し、モデルの左右を一体化する。結合される範囲は下にあるMerge Limitの数値で調整できる。
  • Clippingにチェックしておくと、頂点をドラッグして動かしているとき中心軸から反対側に突き抜けてしまうことがなくなり、中心でぴったり止まる。中心軸のすぐそばにある頂点は磁石のように吸着されて思うように動かせなくなってしまうので、細かい形状を作っていて都合が悪い場合はClippingのオンオフを切り替えながら編集する。(下のGIF画像参照)
  • 一番下のMirror Object欄でEmptyなど他のオブジェクトを指定すると、そのオブジェクトを軸として鏡像が作られる。

ミラーに限らず、チュートリアル通りにやっているはずなのに作例と同じにならないときはメッシュの構造が変になっている可能性も。エディットモードで全選択してから重複頂点の削除(W→Remove Doubles)や、面の向きを再計算(Ctrl+N)などで改善することがある。

使用ソフトのバージョン: Blender 2.7x